イギリス、アイルランド系俳優紳士録と映画レビュー:British & Irish Actors'
【映画レビュー】 カウチポテトレビュー
マイケル・コリンズ
MICHAEL COLLINS(1996年/アメリカ)
| 日本公開 | 1997年3月 |
上映時間 | 133分 |
Web Site |  |
| 監督 | ニール・ジョーダン |
DVD | 特別版 |
| 出演 | リーアム・ニーソン、アイダン・クイン、アラン・リックマン、ジュリア・ロバーツ、イアン・ハート |
700年もの英国の支配からの開放の立役者、アイルランドの英雄マイケル・コリンズの伝記的作品。製作はアメリカですが、監督も、主演俳優もアイルランド出身で、それらしく仕上がっています。
英国滞在時に一度劇場で見ましたが、当時はアイルランドに関する知識もほとんどなく、英語力もなく(笑:アイルランド訛は強いし)、内容を理解しなかった覚えがあります。ただリアルタイムにIRAのテロが起こっていた頃だったので、英国とアイルランドの歴史への興味は高まっていきました。
タイトル・ロールのマイケル・コリンズを演じるのはリーアム・ニーソン。
実在のコリンズは“戦術の神”と呼ばれ、自由の為に非道に敵の要人の暗殺を繰り返した人物で、血も涙もない、といった風に描かれることの多い人です。
でも、リーアムが演じているせいか、英雄らしいというか・・・紳士で、ユーモアに溢れる優しい男性像を作り上げています。
あのガタイのよさで迫力をだし、表情で人間味を出している・・・ちょっと悲しげだったり、せつなかったり、眉毛下がってたり(笑)、なんかいい人になりすぎている気がしないでもない。
対して、結果的にコリンズに競り勝ち、初代アイルランド大統領となるエイモン・デ・ヴァレラは、演じているのがアラン・リックマンだからか、「誤解があった」ラストなわりに悪役に仕上がっています。(実際の写真を見ると、コリンズのほうが悪役っぽいんですけどね〜)
独立を夢見る味方同志なのに、コリンズは強硬派、デ・ヴァレラは穏健派(共存派というべきか)と道が分かれ、英国との停戦協定が結ばれてから、二人の対決は表面化してしまいます。
でも英雄の伝記モノのわりに、敵対する二人の様子はあまり細かくは語られていないのが残念。まあ、どちらが悪いってわけでもないから、悪役を悪役のみにできないっていうのかも知れないけど、もうちょっと歴史に重点を置いて欲しかったかな。
その分は、コリンズとその親友、そしてジュリア・ロバーツ演じる女性の三角関係へ。
また、せつなそうなリーアムがいい味だしているんですけど・・・過去、大昔にリーアムと彼女が実際に恋人同士だった(らしい)というのを知っていると、なんか複雑っていうか、ニヤッとしてしまうんですよねぇ・・・。
この女性の役は、男性陣同様、こだわってアイルランド、少なくとも英国の女優さんを使って欲しかったと、未だに思うところ。
恋愛に重きを置いたためか、血なまぐさい時代背景のわりに美しい映像で、全体的に色温度が低く青みがかっているのが気に入ってます。
アイルランドは2週間放浪したこともあり、私には思い出深い土地です。首都ダブリンでの戦闘シーン、美しい街だけに悲しいです。
そういう見方をしているだけでも、私にははずせない作品なのですが、これを見てアランを「いい役者さんだ〜。」と再評価して(ある意味本当の)ファンになったという(この時はリーアムはそんなに注目していなかった^^;)・・・加えて“世話焼きばばあ”イアン・ハートも活躍(?)する、とにかくお気に入りの映画なのです。
私はそんな感じなので好評価なんですけど・・・歴史を全く知らなくて、英国にもアイルランドにも興味がないとなったらどうなのかしら・・・う〜ん・・・でも、ヴェネチア国際映画祭で大賞と男優賞を受賞したから、アイルランド以外でも評価が高かったってことですよね。
140604 |
↑PageTop